金利より怖いのは、光熱費を見ない家づくり

最近、
「金利が上がってきたから、今は家を建てる時代じゃない」
そんな空気を感じることがあります。

たしかに、金利は大事です。

住宅ローンを組む以上、
金利が上がれば月々の返済額は変わります。

だから、金利を気にしなくていいとは思いません。

でも私は、
金利が少し上がっただけで、
家づくりを必要以上に怖がらせるのは違うと思っています。

たとえば、
4,000万円を35年返済で借りた場合、
金利が0.1%上がると、月々の返済額はざっくり約1,800円ほど増える計算になります。

3,000万円なら、約1,400円。
5,000万円なら、約2,300円ほどです。

もちろん、この金額を軽く見ていいわけではありません。

でも、
月に千円台、二千円台の差を見て、
「今は家を建てるな」
「金利が上がったから危ない」
と大きく不安をあおるのは、少し違うと思うのです。

金利は、上がることもあれば下がることもあります。

昔は今よりずっと金利が高い時代もありました。
1990年ごろには、主要都市銀行の変動金利が8.5%という時期もありました。そこから長い時間をかけて、日本は低金利の時代が続いてきました。

変動金利なら、名前の通り変動します。

上がることもある。
下がることもある。

だから、少し上がっただけで、
「もう家を建ててはいけない」
「今建てるのは危ない」
と不安だけをあおるのは、私は違うと思っています。

もちろん、だからといって、
今すぐ急いで建てた方がいいという話でもありません。

私はむしろ、
家づくりは急がない方がいいと思っています。

来月建てる。
すぐ決める。
営業マンに急かされて決める。
金利が上がる前に急いで契約する。

そういう家づくりは、やめた方がいいと思います。

家は、簡単に買い替えられるものではありません。

服のように買い替えることもできないし、
車のように数年で乗り換えるものでもありません。

一度建てたら、
そこで10年、20年、30年と暮らしていきます。

土地も、間取りも、性能も、空調も、
あとから簡単には変えられません。

もちろんリフォームはできます。

でも、最初の家づくりで間違えたものを、
あとから全部直すのはとても大変です。

だからこそ、
金利に焦って家を建てるのではなく、
時間をかけて、じっくり悩んで、
本当に良い場所で、
本当に良い家を考えた方がいいと思います。

ただ、ここで一つ大事なことがあります。

金利を怖がる前に、
もっと見てほしいものがあります。

それが、
住んでからの光熱費です。

家は、建てたら終わりではありません。

住宅ローンを払いながら、
電気代を払い、
冷暖房費を払い、
お湯を使い、
毎日暮らしていきます。

光熱費は、一生続きます。

毎月、必ずかかります。

冬になれば暖房を使います。
夏になれば冷房を使います。
お風呂にも入ります。
料理もします。
洗濯もします。

暮らしている限り、
光熱費はずっとかかり続けます。

今のアパートや今の家で、
電気代やガス代が高くて驚いたことがある人も多いと思います。

冬場や夏場になると、
光熱費が月に数万円、
場合によっては10万円近くになる家庭もあります。

私は、そこにこそ本当はもっと驚いてほしいと思っています。

金利が少し上がって、
月々の返済が少し増えることを怖がる。

それもわかります。

でも、毎月の光熱費が何万円もかかっていることには、
いつの間にか慣れてしまっている人も多いように感じます。

本当は、そこを見ないといけません。

たとえば、光熱費が年間30万円かかる家なら、
10年で300万円。
20年で600万円。
30年で900万円です。

これは小さなお金ではありません。

そして私は、
これからの10年で光熱費がさらに上がっていく可能性も、
十分にあると思っています。

もちろん、未来のことは誰にも正確にはわかりません。

でも、10年前を振り返ると、
今より電気代も燃料代も安かったと感じる人は多いと思います。

実際に電気料金は、2011年度以降に原子力発電所の稼働停止や燃料価格の高騰などの影響で上昇し、その後も燃料価格の変動により上下していると資源エネルギー庁も説明しています。

だから私は、
これから10年後に、
今の光熱費が2倍近くになっていても不思議ではないと思っています。

もし今、年間30万円の光熱費がかかっている家なら、
それが将来、年間40万円、50万円、
場合によっては60万円近くになる可能性も考えておくべきです。

そうなった時に、
「金利が月に千円、二千円上がるかどうか」だけを見ていていいのか。

私は、そこに大きな違和感があります。

金利も大事です。

でも、光熱費は毎年かかります。

しかも、暮らしている限り、
ずっとかかり続けます。

10年後も。
20年後も。
30年後も。

金利は、たしかに怖いものです。

上がれば、住宅ローンの返済額に影響します。

でも、住宅ローンには終わりがあります。

35年なら35年。
返し終われば、ローンは終わります。

もちろん長い期間です。
簡単な話ではありません。

でも、光熱費は違います。

光熱費は、暮らしている限りずっと続きます。

ローンが終わっても、
電気代はかかります。
冷暖房費はかかります。
お湯を使えば給湯費もかかります。

70歳になっても。
80歳になっても。
その家で暮らしている限り、光熱費は続きます。

だから私は、
金利だけを見て家づくりを判断するのは危ないと思っています。

金利はいつか終わります。

でも、光熱費は暮らしている限り続きます。

だからこそ、
家を建てる時に本当に考えるべきなのは、
月々の返済だけではなく、
一生続く暮らしの負担だと思っています。

しかも、光熱費は我慢すればいいという話ではありません。

冬に寒いのを我慢する。
夏に暑いのを我慢する。
エアコンをなるべく使わない。
家族が寒い暑いと言いながら節約する。

それでは、家族の体に負担がかかります。

私が考えているのは、
そういう省エネではありません。

大事なのは、
我慢しなくても光熱費が小さくなる家です。

寒くない。
暑くない。
空気がよどまない。
家の中の温度差が少ない。
体がラクに暮らせる。

そのうえで、
光熱費が小さくなる。

これが、本当の省エネ住宅だと思います。

「省エネ住宅です」
「光熱費が安いです」

そういう言葉だけでは、もう足りないと思います。

大事なのは、実際にどうなのかです。

年間でどれくらい光熱費がかかるのか。
冷暖房費はどれくらいなのか。
何台のエアコンを使っているのか。
家全体が快適なのか。
それとも一部の部屋だけ快適なのか。

そこまで見ないと、
本当の家の価値はわかりません。

今の時代、
高気密高断熱はとても大事です。

気密が悪い家は、
これからの時代には考えにくいと思います。

断熱も大事です。

でも、
高気密高断熱にしただけで、
本当に快適で省エネな家になるわけではありません。

ここを間違えてはいけないと思います。

高気密高断熱は入口です。

ゴールではありません。

本当に難しいのは、
その家をどう空調するかです。

どれだけ断熱を厚くしても、
どれだけ性能の良い窓を使っても、
空調の考え方が悪ければ、
家は思ったように快適にはなりません。

逆に、家のつくり方と空調の考え方が合っていれば、
少ないエネルギーで、家全体を快適にすることができます。

私は、ここが家づくりの大きな分かれ道だと思っています。

暑ければ冷やせばいい。
寒ければ暖めればいい。
各部屋にエアコンをつければいい。

そういう考え方では、
これからの時代、エネルギーをたくさん使ってしまいます。

安い空調で済ませればいい。
とりあえずエアコンをつければいい。

それでは、あとからお金を使い続ける家になってしまうことがあります。

本当に大事なのは、
家そのものの性能と、空調の考え方を一緒に考えることです。

断熱。
気密。
換気。
空調。

これらは別々ではありません。

全部つながっています。

そして、これからは太陽光発電も大事になってくると思います。

エネルギー価格は、自分たちでは決められません。

電気代も、ガソリン代も、灯油代も、
世界情勢や燃料価格の影響を受けます。

世界情勢やエネルギー価格は、
私たちが自由に決められるものではありません。

燃料価格が上がれば、
電気代や灯油代、ガソリン代にも影響します。

だからこそ、これからの家は、
外のエネルギー事情に振り回されにくいことも大事だと思っています。

たくさんのエネルギーを使わないと暖かくならない家ではなく、
少ないエネルギーで快適に暮らせる家。

それが、これからの時代の安心につながると思います。

私が大事だと思っているのは、
少ないエネルギーで、家全体が快適になる家です。

冬に寒さを我慢する省エネではありません。
夏に暑さを我慢する省エネでもありません。

我慢して光熱費を下げるのではなく、
快適に暮らしながら、光熱費を小さくする。

そこに、これからの家づくりの本質があると思っています。

実際に、加藤建築で考えているプラスエナジーハウスでは、
太陽光発電も含めて、
住んでからのエネルギー負担をできるだけ小さくすることを大切にしています。

年間の電気代の実質負担が、
かなり小さく抑えられている実例もあります。

もちろん、家族構成や暮らし方、
太陽光発電の条件によって結果は変わります。

それでも、
家づくりの段階でここまで考えるかどうかで、
10年後、20年後の暮らしは大きく変わると思っています。

金利は、自分ではコントロールできません。

でも、
家の燃費は、家づくりで変えられます。

住んでからの光熱費は、
家のつくり方で大きく変わります。

そして、その差は
10年、20年、30年と積み重なります。

だから私は、
これから家を建てる人に言いたいのです。

金利だけを見て、
家づくりを怖がらないでほしい。

でも、
何も考えずに家を建てないでほしい。

急いで建てる必要はありません。

じっくり考えてください。

どこに建てるのか。
誰と建てるのか。
どんな暮らしをしたいのか。
そして、住んでから毎年どれくらいお金がかかる家なのか。

そこまで考えてほしいと思います。

これからの家づくりで大事なのは、
金利に振り回されることではありません。

そして、
ただ安く建てることでもありません。

大事なのは、
一生続く暮らしの負担を小さくすること。

そのために、
少ないエネルギーで快適に暮らせる家をつくること。

私はそう思っています。

加藤建築が考えているのは、
ただ省エネの家ではありません。

まず快適がある。

その先に健康がある。

そして、その結果として省エネになる。

この順番が大事です。

金利が上がったから、
家を建ててはいけない。

私は、そうは思いません。

でも、
何も考えずに家を建てる時代ではない。

これは、はっきり言えると思います。

金利を怖がる前に、
光熱費を見てほしい。

そして、
光熱費を我慢で下げるのではなく、
快適に暮らしながら小さくできる家を考えてほしい。

家は建てたら終わりではありません。

そこから、暮らしが始まります。

だからこそ、
これから家を建てるなら、
金利だけではなく、
一生続く光熱費と、毎日の快適さまで考えてほしい。

それが、これからの家づくりで本当に大事なことだと思います。

9月5日・6日のリフォームフェアでも、この話をします

9月5日・6日に、リフォームフェアに出展します。

今回、会場でもぜひお話ししたいのが、
今回のテーマでもある、

金利より怖いのは、光熱費を見ない家づくり

ということです。

金利のこと。
光熱費のこと。
これからの家づくりのこと。
今の家をどう快適にしていくか。
リフォームでどこまで暮らしを変えられるのか。

こういう話を、直接お伝えできたらと思っています。

「今の家の光熱費が高い」
「冬寒い、夏暑い」
「エアコンを使っているのに快適にならない」
「これから家を建てたいけど、金利も物価も不安」
「リフォームでどこまで快適にできるのか知りたい」

そんな方は、ぜひ会場で気軽に声をかけてください。

金利を怖がるだけではなく、
これからの暮らしにかかるお金を一緒に考えましょう。

そして、
我慢しなくても光熱費を小さくできる家。
少ないエネルギーで快適に暮らせる家。
家族を守れる家。

そんな家づくりの話を、
リフォームフェアでもしっかりお伝えしたいと思います。

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