快適研究室11日目です。
家は、本来、ほっとできる場所のはずです。
外で頑張って、
疲れて帰ってきて、
やっと力を抜ける場所。
本当なら、
家に入った瞬間に
「ああ、落ち着く」
と思える場所であってほしい。
でも実際には、
家にいるのに、どこか落ち着かない。
なんとなく疲れる。
部屋を移動すると暑い、寒いがある。
風が気になる。
寝ても休まった感じがしない。
家にいるのに、ずっと体が頑張っている。
そんなことが少なくありません。
私は、ここにとても大事な問題があると思っています。
家にいるのに、ほっとできない。
それは、ただの気分の問題ではないかもしれません。
暑い。
寒い。
風が当たる。
ムラがある。
ベタつく。
乾きすぎる。
どこかが明るすぎる。
どこかが落ち着かない。
人の体は、
そういう小さな違和感をずっと受け取り続けています。
頭では気づいていなくても、
体はずっと環境に反応しています。
だから、
家の中で大きな苦しさがなくても、
どこか落ち着かない、
なんとなく疲れる、
なぜか休まらない、
そういうことが起こるのだと思っています。
私は、
家の快適さというのは、
ただ暑くないとか寒くないだけでは足りないと思っています。
本当に大事なのは、
体が無意識に頑張らなくていいこと
ではないでしょうか。
風に耐えなくていい。
温度差に身構えなくていい。
暑さ寒さに合わせて我慢しなくていい。
どこにいても、体が力を抜ける。
そういう状態になって、
やっと人は「ほっとする」のだと思います。
世の中では、
家のことを語るときに、
設備や数字やデザインが先に来ることが多いです。
もちろん、それも大事です。
でも本当は、
その家の中で人がどう感じるか。
そこで本当に休まるのか。
ほっとできるのか。
そこがいちばん大事なのではないかと思っています。
家は、
ただ住めればいい場所ではありません。
ただ雨風をしのげればいい場所でもありません。
人を回復させる場所であってほしい。
人がまた元気になれる場所であってほしい。
私はそう思っています。
だからこそ、
家にいるのに、ほっとできないとしたら、
それは見過ごしてはいけないことだと思います。
それは、
その人が弱いからでも、
わがままだからでもありません。
環境が、まだ人を楽にできていないだけかもしれません。
私は、
家はもっと人を楽にできると思っています。
もっと人をやさしく包めると思っています。
もっと春のように、自然に気持ちいい場所にできると思っています。
家にいるのに、ほっとできない。
その違和感を、当たり前にしてはいけない。
私は、そこから家づくりを考えたいと思っています。
家は、ただ帰る場所ではなく、ほっとして回復できる場所であってほしい。私はそう思っています。
または
家にいるのに、ほっとできない。その違和感こそ、本当は見逃してはいけないのだと思っています。