健康住宅
大量生産・短期納期の時代が主流の中でたくさんの『健康』のテーマ があり建材や製品、天然素材を使っているから「体にやさしい」とあるが 本当にそうなのだろうか?私は疑問に思う。受注数が多いメーカの理論が正しく見えてしまい、小さい工務店は理論もな くこだわりもなく大きい所のマネをしてしまう。「あの素材を使ったら健康 になりました」 そこに健康の知識・理論・技術はまるでない。 しかし、家が人に与える影響はとても大きい、知らず知らずのうちに病気に なり、家族を不幸にしてしまう。 もう私たちがそんな事を知らないと言う時代は終わり、家が人の健康を 守る事の知識や技術を持たなければならない
健康と性能は同じ格ではなく、性能がある事で快適になり初めて健康が成り立つと思います。
加藤建築では健康住宅を目指すために以下の事を実施した.
- 常に快適な状況である事
- 新鮮であたたかな綺麗な空気を家じゅうに供給する事
- 外と中の空気の状態を計測、把握できている事
- 就寝中、空気の質を怠らない事
- 窓をむやみに開けない事
- 空気のろ過フィルターの定期的メンテナンス
- 空気を測定する事
- 洗濯物は室内で干す事
- 病気の原因とされているカビ・ダニの発生を抑える事
「健康住宅とはカビのない住宅」と考え、
①エアコン、②押入・クローゼット、③洗濯機にカビを発生させないという原則のもと、以下を実践した。
①エアコンのカビ対策
ダクト式ハウジングエアコンと常時換気設備を組み合わせることで、エアコンの運転状況に関係なく常に空気を通過させることでカビの発生を抑制する。
②押入・クローゼットのカビ対策押入・クローゼットも換気対象エリアと考え、
排気レジスタ(吸込口)を設けることで空気・湿気の滞留をなくしカビの発生を抑制する。
③洗濯機のカビ対策
洗面脱衣室の湿気が隣接する浴室から常時排出されるよう家全体の空気の流れを考えた
換気計画とし、計画のみならず換気量測定・調整までを実践した。また、その他のカビ対策として以下についても実践した。夏期における通風は冷房負荷低減に有効であることは周知のとおりであるが、高温多湿な地域において間欠冷房+窓開放による通風は、場合によっては室内における結露・カビ発生の引き金になりかねない事実を経験から得ており、
窓は開放せず、ハウジングエアコンの除湿運転により室内の湿度を下げ、快適で健康的な室内環境を維持するよう施主にも説明を行った。加藤建築は医療や治療をすることができません。
しかし、カビ、ダニの発生を抑えることや綺麗な新鮮な空気を暖め充満させる事は私達の仕事なのです。
ここで私たちの信じている本を紹介します。
――――看護覚え書 1860年
看護であること、看護でないこと―――
著者 フローレンス・ナイチンゲール
抜粋させていただきます。
『日々の健康上の知識や看護の知識は、つまり病気にかからないような、あるいは病気から回復できるような状態にからだを整えるための知識は、もっと重視されてよい。こうした知識は誰もが身につけておくべきものであって、それは専門化のみが身につけうる医学知識とははっきり区別されるものである。』
と記されている。
この本は医学書ではなく、誰もが身に着ける知識書であり、私たちも直接健康について責任を背負っているので学ばなければならない。
『良い看護が行われているかどうかを判定するための基準としてまず第一にあげられること、看護師が細心の注意を集中すべき最初におして最後のこと、
何をさておいても患者にとって必要不可欠なこと、それを満たさなかったら、あなたが患者のためにするほかのことすべてが無に帰するほどたいせつなこと、反対に、それを満たしさえすれば他はすべて放っておいてよいとさえ私は言いたい事、それは「患者が呼吸する空気を、患者の体を冷やすことなく、屋外の空気と清浄さに保つこと」なのである。』
『看護とは、新鮮な空気、陽光、暖かさ、清潔さ、静けさなどを適切に整え、
これらを活かして用いること、また食事内容を適切に選択し適切に与えること
ーーこういったことのすべてを、患者の生命力の消耗を最小にするように
整えること、を意味すべきである』とも記されている。
フローレンス・ナイチンゲール
看護覚え書より抜粋
宣伝でよくどこもかしこ健康住宅と書いてあるが私は健康住宅に出会ったことはない、
宣伝文句に天然木だから安心、自然素材、天然住宅、科学物質ゼロ、まるで自然素材だと、健康的で快適な暮らしができるのかと思ってしまうほど一般の人は錯覚にとらわれている。
体感してみてくださいとあるが、全くの不快感に襲われここには健康は無いとハッキリわかる。また騙されたと感じ、自然素材の家で快適で健康でになっている人は見たことがない、そんな簡単な理由で快適で健康にはならない。加藤建築も天然素材をたくさんつかっていますが、そんな理由で健康になれたなんて私は一つも思わない。
そんな中、過去の住宅を研究し調べ徹底的に数字で表し快適と健康をはっきり明確に示す会社に10年前に出会える事ができました。株式会社ジョイ・コス・ジョイ・コス住宅システム【チャコの家】です。
カタログのほとんどは専門用語,地球の事と省エネの事と性能値と健康の事しか書いていません。情報誌や本を見ても健康になりましただらけ、みんな健康になっている人ばかり、全ての紙面には光熱費自慢やおかげで健康になれました、ばかりで驚いた覚えがあります、この人も健康、この人も、笑顔で写真に出ているそんな人達の作る家は体感した事があるでしょうか?私は、ビックリした事を覚えています、これは快適だと、
人間の持っているポテンシャルと免疫機能が最大限に引き出され、全くストレスなく生活できていると、余計にムダに力も使わず、楽にいれる事がきっとこの先に健康があるんだと思っています。加藤建築は以来、住宅の性能にこだわり快適性をずっとこだわって研究や開発して来ました。
ですが、我流ではありません。先生の資料や基本を忠実に守っています。
健康住宅とはまず、快適を知らないとたどり着けません。快適を知るには住宅の性能を知らないとたどり着けません加藤建築の健康住宅の定義 いつでもどこでも快適な新鮮な空気があり、そしてカビを発生させない事、カビ・ダニの発生原因としてジョイ・コス様の資料を抜粋させていただきます。
以上の事からカビ、ダニの発生を抑える事ができます。
- 湿度70%からカビは繁殖します。
- 湿度55%からダニは繁殖します。
カビとダニを発生させない事は私達の仕事です。
以上の事は医学行為ではなく日々皆様が行う健康管理の知識であり私達にも健康管理の知識でもあります。是非、読んでいただきたい。本の第一項目には「換気と保温」 と書いてあり、 これさえできてれば何もしなくてよいとも書かれています。逆にこれをしないと大変だとも書いてあります。 *窓を開けて換気とは違うので注意が必要です。
ただ、フローレンス・ナイチンゲール「看護覚え書」には、建築物に設備が整っていないと不満がたくさん記されている。1860年代に設備が整っているはずはなく、こうしなければならないと建築業者に思いを書いている。
現代の日本の建築基準法では24時間換気と断熱性能が定められているので安心と考えるが、新鮮な空気が計画的に吸気口から搬入されているかは確かではないのでよく観察しなければならない。吸気口に手を当て外の空気が勢いよく入って来ている事を確認しなければならない。
もしも空気が入ってなければ、何らかの隙間から汚染された空気が家の中に勢いよく換気扇に引っ張られてしまう。かえって汚染されたとんでもない空気を引っ張ってしまうのだ。
だから窓を開けて換気しなければならないとなってしまう。冬でも夜でも関係がなく空気が悪いから窓を開けてしまう。こうなると保温まで上手くいかなくなってしまう。
24時間換気で健康と書いてあるが、注意深く観察すると隙間から汚染された空気を引っ張ってしまう現状がたくさん見えてくる。
加藤建築では、日々の健康の知識に一番大切な事は隙間・換気・保温と考えている。または、言い換えると家に必要な物は隙間・換気・保温と考えなければならない。
換気・気密の優れた家は玄関のドアが開かないとあるが、空気が換気扇に強い力で引っ張られているためだ。これも言い換えると隙間から強い換気扇の力によって壁の中の汚染された空気を引っ張ってしまう。
だから余計に隙間があってはいけない。限りなくゼロでなければいけない。
隙間の測定で名刺サイズの隙間が空いていましたとよく聞きますが、名刺サイズのストローで強い力で吸い24時間換気されているイメージを私には感じます。その空気がどこから入ってくる空気か確認出来ていなければ24時間換気で空気が綺麗とは言えない。
隙間だらけでは換気が成り立たない、保温も成り立たないとなります。
そこで隙間の大きさを数字で目に見えるように表す事ができます。
「隙間相当面積 C値(シーチ)」という値があります。
C値とは、建物の床面積1m2あたりの隙間面積を表す値で、小さいほどに気密性が高いことになります。
例えば、床面積100㎡の家で、(約33坪)
C値5.0㎠/㎡の場合、建物全体の隙間を集めると 500㎠ B5用紙サイズ
C値1.0㎠/㎡の場合、建物全体の隙間を集めると100㎠ L判の写真サイズ
C値0.5㎠/㎡の場合、建物全体の隙間を集めると50㎠v 名刺サイズ
C値0.1㎠/㎡の場合、建物全体の隙間を集めると10㎠ 500円玉2枚分サイズ
C値0.05㎠/㎡の場合、建物全体の隙間を集めると5㎠ 500円玉サイズ
C値0.01㎠/㎡の場合、建物全体の隙間を集めると1㎠ 印鑑サイズ
隙間から漏れすぎて計画的に空気が流れてなく新鮮空気を家の中に取り入れる吸気口からは力不足で引っ張る事ができません。隙間がない家でも窓を開けてしまえば引っ張る力が足りずに吸気口からは取り入れる事はできません。健康的に室内で暮らすには外と同じ鮮度の空気が必要なのです。
C値0.01と5.0の家の中の空気を比べると全く違うものになります。同じ空調設備を使っても全く違う結果は一目瞭然です.濁ったよどんだ匂いのある空気と新鮮な綺麗な空気を見分けるにはC値を判断基準に見分ける事ができます。
隙間(気密)・換気とても知識・技術・計画・経験が必要です、
C値0.5の会社が特別にこの家だけ0.1を達成できることは絶対にありません。しかし、0.1を出す会社は毎回のように0.1を出し常識化されています技術の基本なのです。
ここから始まり技術の応用や未来への挑戦が始まりす。家電や設備や天然素材に頼っていては健康住宅に絶対たどりつけません。
気密・換気・保温、住宅性能を上げ快適になる事が健康住宅への近道です。