快適研究室17|春を365日に伸ばすという考え方

快適研究室17日目です。

私は、家づくりを考えるときに、
ずっと大事にしているイメージがあります。

それは、
春を365日に伸ばす
という考え方です。

春の空気って、気持ちいいですよね。

暑すぎない。
寒すぎない。
風がやさしい。
体がふっと楽になる。
どこかほっとする。

外に出たときに、
「ああ、今日は気持ちいいな」
と思う、あの感じです。

私は、
家の中も本当は
ああいう状態に近づけるべきだと思っています。

夏だから暑いのは仕方ない。
冬だから寒いのは仕方ない。
私は、そこを当たり前にしたくありません。

もちろん、外の季節は変わります。
夏は暑いし、冬は寒い。
それは自然のことです。

でも家の中まで、
その厳しさをそのまま受け入れなくてもいいはずです。

家には、
人を守る力があってほしい。

暑さから守る。
寒さから守る。
強い風や乾燥やベタつきから守る。
そして、体が無理をしなくていい環境をつくる。

そう考えたとき、
私は「春を365日に伸ばす」という言葉が、
いちばん近いように感じています。

これは、
ただ暖かい家をつくるということではありません。
ただ涼しい家をつくるということでもありません。

暑くない。
寒くない。
風がつらくない。
ムラが少ない。
どこにいても落ち着く。
体が自然に楽になる。

そういう状態を、
一年を通してできるだけ保つことです。

私は、
本当の快適とは、
何かを強く感じることではないと思っています。

「暖かい!」
「冷たい!」
と強く感じることよりも、

気づかないくらい自然に楽であること。
無意識にほっとできること。
体が余計な反応をしなくてすむこと。
そちらの方が大事だと思っています。

春が気持ちいいのは、
人が無理をしなくていいからかもしれません。

暑さに耐えなくていい。
寒さに身構えなくていい。
ただ、その場にいることが気持ちいい。

私は、
家の中もそうなれると思っています。

春を365日に伸ばす。
それは夢みたいな話に聞こえるかもしれません。

でも私は、
それをただの理想で終わらせたくありません。

 

断熱。
気密。
除湿。
空気の流れ。
表面温度。
家全体の整え方。

そうしたものを丁寧に考えていけば、
家はもっと春に近づけると思っています。

そして、
そういう家だからこそ、
人は家で回復できる。
元気を取り戻せる。
毎日を無理なく過ごせる。

私は、
家づくりの目標は、
ただ性能を上げることではなく、
春のような環境を人の暮らしの中に持ち込むことだと思っています。

家は、
季節に振り回される場所ではなく、
人を守り、整え、落ち着かせる場所であってほしい。

だから私は、
春を365日に伸ばすような家を目指したいのです。

私がつくりたいのは、ただ暖かい家でも涼しい家でもなく、春を365日に伸ばしたような家です。

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