快適研究室|快適は、温度だけでは決まりません
快適研究室|快適は、温度だけでは決まりません
快適研究室7話目です。
家の快適さを考えるとき、
多くの人がまず見るのは温度だと思います。
室温が何度か。
冷房を何度に設定しているか。
暖房を何度にしているか。
もちろん、温度は大事です。
でも私は、
快適は温度だけでは決まらない
と思っています。
たとえば同じ25度でも、
気持ちいいと感じる家もあれば、
なんとなく苦しい家もあります。
同じ22度でも、
あたたかく感じる家もあれば、
寒く感じる家もあります。
この違いは、
温度計の数字だけでは説明できません。
快適に関わっているのは、
温度だけではないからです。
湿度はどうか。
空気がよどんでいないか。
風が体に当たりすぎていないか。
床や壁や天井の表面温度はどうか。
部屋ごとの温度差はないか。
その空間に入ったとき、体が楽かどうか。
こうしたものが全部重なって、
人は「快適かどうか」を感じています。
だから私は、
温度だけを見て快適を語るのは危ないと思っています。
数字は合っている。
でも気持ちよくない。
冷えてはいる。
でもなんだか苦しい。
暖房している。
でも足元が寒い。
そういうことは、実際によくあります。
それは、
温度の問題だけではなく、
環境全体の整え方の問題だからです。
私はよく、
快適は空気だけでつくるものではないと思っています。
空気を冷やす。
空気を暖める。
それだけで快適になるわけではありません。
床、壁、天井。
家全体の持っている温度。
湿度の落ち着き方。
風のやわらかさ。
空間全体のムラの少なさ。
そこまで整って、
初めて人は
「なんか気持ちいい」
と感じるのだと思います。
本当の快適は、
温度計の数字だけでは測りきれません。
だからこそ、
家づくりで大事なのは、
ただ設定温度を追うことではなく、
人がどう感じるかまで考えることです。
私は、
暑くない。
寒くない。
風がつらくない。
どこにいてもほっとする。
そういう状態を目指したいと思っています。
それができて初めて、
快適と呼べるのだと思います。
家は、
ただ温度を合わせる場所ではなく、
人の体が楽になる場所であってほしい。
私はそう思っています。
快適は、温度計の数字だけではつくれません。人がどう感じるかまで考えて、初めて見えてくるものだと思っています。

